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相続放棄をお考えの方へ!相続放棄した土地はどうなるかを解説します!

不動産コラム

2022.08.08

「相続放棄をしたいけど、放棄した後の土地はどうなるのか分からない」
このようにお考えの方はいらっしゃいませんか。
他にも相続放棄について、不明なことが多々あるでしょう。
そこで今回は、相続放棄についてご紹介します。
管理義務についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

□いらない土地を相続放棄する前に確認するべきこととは?

必要ない土地の相続を拒否する選択肢として、相続放棄があります。
しかし、簡単に相続放棄をすることは避けた方が良いかもしれません。
ここでは、その理由と相続放棄をする前に確認しておいた方が良いことをご紹介します。

1つ目は、土地だけの相続放棄はできないことです。
相続放棄は、亡くなった方である被相続人の相続財産の全ての権利義務を放棄することを言います。
そのため、自分が相続したい財産だけを選び、その他の財産を放棄するといったことはできません。

2つ目は、土地の所有権放棄についてです。
「土地のみを相続放棄できないなら、相続した後に土地の所有権を放棄すればいいのではないか」
このように考える方もいらっしゃるでしょう。

しかし、土地の所有権は放棄できません。
所有権とは、特定のものを自由に使ったり、収益を得たり、処分したりする権利のことです。
このように言うと、土地も自由に処分できるだろうと思われがちですが、土地や建物などの不動産の所有権は放棄できないのです。
そのため、不動産を処分する場合は、第三者に譲渡するか、自治体に寄付しましょう。

3つ目は、相続放棄後をしても固定資産税の納税通知が来る場合があることです。
相続放棄をしても、課税者の決定をする日までに登記簿に登録されていた人には、固定資産税の納税通知が届きます。
その理由は、地方税法は台帳課税主義という原則を採用しているからです。
現状がどうであれ、登記簿に登録されている人を土地の固定資産の所有者とみなすのです。

4つ目は、相続放棄した後の管理義務は無視できないことです。
管理義務とは、自分の財産と同じように注意を払って相続財産の管理をする義務のことです。
また、後ほど詳しくご紹介しますが、この義務を無視して近隣に被害を与えると損害賠償請求を負う可能性があります。

 

□相続放棄をした後の土地管理はどうするべき?

相続放棄した場合、相続するはずだった人がその土地の所有者にはなりません。

しかし、相続放棄した人は相続管理人が選ばれるまで土地を管理する義務があります。
土地の所有者でなくても、自分の財産と同様に管理する必要があるのです。
例えば、土地や建物などの不動産が相続遺産になっている場合、相続放棄をした人が不動産の管理を行います。
相続財産である建物が劣化していて、倒壊する危険性がある場合は、対策をする必要があります。
第三者に被害が及ぶと、損害賠償請求をされる場合もあります。

相続放棄をしたのにもかかわらず、相続財産の管理をする必要があるなら、相続放棄をする意味がないと思う方もいらっしゃるでしょう。
その場合は、相続財産管理人を選任しましょう。
相続財産管理人を選任すると、その管理を任せられます。

しかし、費用を負担する必要があります。
相続財産管理人は、弁護士や第三者の専門家が就任します。
そのため、相続放棄した不動産を売却できるまでの間や国庫に引き継がれるまでの間、相続財産管理人に報酬を支払います。
相続放棄したのに、長い目でみると多額の費用が必要になる可能性もあるので注意しましょう。

 

□相続放棄をした人が管理義務を怠るとどうなる?

先ほど、管理義務についてご紹介しましたが、もし土地の管理義務を怠った場合、どのようなことが起きるのでしょうか。
ここでは、相続放棄した人がきちんと管理しなかった場合、どうなるのかをご紹介します。

1つ目は、他の相続人に対して損害賠償責任を負うことになるケースです。
例えば、相続放棄をした人が相続財産であるマンションを修繕せず、マンションに雨漏りやひびが入り、住民に被害が及ぶとします。
その場合、被害を受けた住民から損害賠償請求を受ける可能性があります。

2つ目は、近隣被害が出た際に責任を負うケースです。
ブロック塀の修繕をしないまま放置し、ブロック塀が壊れて通行人がケガをしたり、庭木が倒れて近隣の家に被害が出たりした場合など、管理不足によって引き起こされた被害には、責任を負う必要があります。
相続放棄をしても、次の相続人が管理をできるようになるまでは管理義務があります。
周囲の人の安全を守るためにも、自分に管理義務があるときは、きちんと管理しましょう。

 

□まとめ

今回は、相続放棄についてご紹介しました。
土地だけを相続放棄するといったことはできないので、吟味した上で相続放棄するかを決めましょう。
相続放棄した場合でも管理義務を怠ると、責任を負う必要があるので注意してくださいね。
また、相続物件でお困りの方はぜひ当社までお気軽にご相談ください。

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