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古い家の維持費はどれくらいかかるのかを解説します!

不動産コラム

2022.06.25

空き家を代表とする、古い家の売却の目処が立たない場合や、取り壊しができない場合には維持費がかかります。
空き家をそのまま放置しておくと税金や管理費用がかかるため、賢い選択とは言えないでしょう。
そこで今回は古い家の維持費や放置した場合のデメリットなどについて解説します。

 

□空き家の年間の維持費とは?

 

*固定資産税

空き家の維持費の中で最も大きな割合を占めているのは固定資産税です。
固定資産税の標準課税は1.4パーセントであり、例として評価額が2000万円ならば固定資産税は28万円ということになります。

また、固定資産税には「住宅用地特例」と呼ばれる軽減措置があります。
住宅用地特例とは建物のある範囲の土地の税金を軽減するものです。
具体的には、住宅一戸につき200平方メートル以下までは評価額が6分の1になり、残りの100平方メートルは1/3に軽減されます。
この制度があるならば更地にするよりも安くなるのではないかと感じた方もいらっしゃるでしょう。

しかし、この制度は空き家が増加する要因だと判断され、2015年に「空き家対策特別措置法」が施行されました。
この法律により「特定空家等」と判断された家はこれらの優遇措置の対象から除外されることになりました。

 

*都市計画税

都市計画法で市街化区域と定められている地域にある建物には都市計画税が課されます。
制限税率の上限は0.3パーセントとなっており、固定資産税と同様に最大で評価額の3分の1まで軽減されます。
固定資産税にプラスして課されるため大きな負担となるでしょう。

 

*税金以外

税金以外にも、電気や水道、ガスなどは契約を解除していない場合は料金が発生します。
一戸建てに関しては家の補修のメンテナンス費がかかります。
また、マンションの場合は管理費や修繕積立金などが徴収されることにも注意しておきましょう。

 

□空き家を完全に放置した場合のデメリットについて

1つ目は、特定空き家に指定され、税金の優遇がなくなることです。
空き家をずっと放置しておくと、特定空き家に指定される場合があります。
特定空き家に指定されると、固定資産税の優遇措置がなくなるため、更地と同額の固定資産税を支払う必要があるでしょう。

また、優遇措置がなくなることで固定資産税が最大で約6倍に跳ね上がってしまうので金銭的な負担が大きくなるでしょう。
固定資産税が6倍になると、その建物に住んで管理するのと費用がほとんど変わりません。

2つ目は損害賠償を請求される可能性があることです。
建物を完全に放置したままでいると、建物が倒壊したり、外壁が部分的に剥がれ落ちることが考えられます。

一般的には居住中の家の屋根が飛んでしまい、近隣住宅の窓ガラスを割ってしまったとしても損害賠償責任はありません。
災害によって飛来物が発生した場合は不可抗力とみなされるためです。
地震発生時に起きる落石や、一部倒壊が発生した場合の責任と同じ扱いになります。

一方で、所有者が建物の管理を完全に怠っていた場合は状況が異なります。
建物には管理責任があるため、管理責任を放棄して他人に損害を与えてしまった場合は、損害賠償責任が発生することがあります。

建物の倒壊や一部の飛来物などによる被害だけでなく、庭の雑草処理を怠った結果、衛生問題が発生した場合も損害賠償を請求されるため、注意しましょう。

 

□維持できなくなった空き家を管理する方法

空き家は所有しているだけで維持費がかかってしまうため、使う予定がない場合は早めに手放すのがよいでしょう。
空き家を手放す際にはこれらの方法があります。

 

*売却

最も手っ取り早いのは空き家を売却することです。
建物は建設から時間が経てば経つほど資産価値が下がってしまうため、早めに売却することをおすすめします。
建物の維持、管理を怠った結果、老朽化が進むとさらに売却しづらくなってしまうため、早めに売却しましょう。

古い家を売却して得た資金で、より充実した暮らしを送ることができるでしょう。
この点からも早めに売却する方が得策だと考えられます。

 

*建物の解体

古い建物を解体して更地にすることで、賃貸や売却がスムーズにいく場合があります。
所有者が建物を管理しなくても、土地を自由に活用できるためです。

ただし、建物を解体することで固定資産税と都市計画税の優遇措置から外れてしまうため、金銭的な負担は大きくなるでしょう。

また、建物を解体すると再建築不可になるケースがあります。
建築時には建物基準法で定められる基準を満たしていても、年数が経過し法律が改定され、解体時に建物を建てられいケースがあるためです。
再建築不可の土地は売却することも難しくなるため、解体前にしっかりと確認しておきましょう。

 

□まとめ

今回は古い家の維持費はどれくらいかかるのか、空き家を放置した場合のデメリット、維持できなくなった空き家を整理する方法について紹介しました。
家の維持費には固定資産税と都市計画税がかかることがあります。
空き家を放置すると税金の優遇措置から外れる可能性があるため、古い家は早めに売却するとよいでしょう。

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