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空き家売却の後には確定申告が必須?手続きの必要種類と簡単な流れもご紹介します!

不動産コラム

2024.06.25

空き家を売却した後に確定申告が必要かどうか、手続きや書類について悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、空き家の売却に伴う確定申告についてわかりやすく解説します。
ぜひ最後までご覧ください。

□空き家の売却後に確定申告が必要な理由

空き家を売却した際に利益が出た場合は、その利益に対して譲渡所得税が課せられます。
そのため、確定申告が必要となります。

売却利益がなかったり、損失が出た場合は、基本的には確定申告は不要です。

しかし、損失が出た場合でも、確定申告を行うことで、給与所得などの他の所得と損益通算でき、節税になる場合があります。

1: 譲渡所得税とは

譲渡所得税とは、不動産や株式などの資産を売却して得た利益に対して課される税金です。

不動産を売却した場合、申告分離課税となり、確定申告した所得を他の所得と分離して計算し、所得額に応じて定められた税率で計算した税額を支払います。

2: 空き家を売却した際の譲渡所得の計算方法

空き家を売却して利益が出たかどうかは、以下の計算式で判断します。

譲渡所得 = 売却価格 - (取得費 + 売却費用)

・取得費とは、空き家を取得した際に発生した費用です。
例えば、空き家の購入金額や仲介手数料などが挙げられます。

・売却費用とは、空き家を売却する際に発生した費用です。
例えば、売却時の仲介手数料や売買契約書に貼る印紙代などが挙げられます。

3: 取得費の計算における減価償却費

取得費を計算する際には、建物の減価償却費を差し引く必要があります。

減価償却費とは、建物の経年劣化により価値が減少することを考慮して、取得費から耐用年数に応じて価値の下落分を経費計上することです。

減価償却費の計算方法は、「定額法」と「定率法」の2種類がありますが、非事業用の空き家の場合は、基本的に定額法で計算します。

減価償却費 = 建物の購入代金 × 0.9 × 償却率 × 経過年数

・償却率は、1年間で低下する価値の割合で、建物の構造によって異なります。

・建物の構造ごとの償却率については、国税庁ホームページで確認できます。

4: 譲渡所得税の税率

譲渡所得税の税率は、所有期間によって異なります。

・所有期間が5年を超える場合:20.315%(所得税と復興特別所得税15.315%、住民税5%)
・所有期間が5年以下の場合:39.63%(所得税と復興特別所得税30.63%、住民税9%)

所有期間は、売却した年の1月1日時点において5年を超えるかどうかで判断します。

□空き家の売却後の確定申告に必要な書類と手続き

空き家の売却に伴う確定申告に必要な書類と手続きについて、具体的なステップを踏まえて解説します。

1: 必要な書類

確定申告に必要な書類は以下のとおりです。

・確定申告書第三表(分離課税用)

空き家売却による申告では、分離課税用である第三表を使用します。

・譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書)

収入金額、取得費、譲渡費用を記載したうえで、最終的な課税額を確定申告書第三表(分離課税用)に記入します。

・売買契約書のコピー

売却する物件を購入して取得していた場合、購入時の売買契約書と売却した際の売買契約書の双方のコピーが必要となります。

・登記事項証明書

登記事項証明書は、物件所在地を管轄する法務局以外にも、オンライン申請システムを利用して請求可能です。

これらの書類は、国税庁のHPから直接ダウンロードするか、税務署で直接入手できます。

2: 確定申告の手続き

空き家売却にかかる確定申告は、以下の手順で行います。

1. 必要書類の準備

確定申告をスムーズに行うためには、売却契約の文書や関連する領収書などを整理し、譲渡所得の詳細をまとめる必要があります。
この情報を基に譲渡収入や譲渡所得を計算し、確定申告書第三表に正確に記入しましょう。

空き家売却に関する申告には、第三表だけでなく、確定申告書B「第一表」「第二表」の提出も求められます。
第一表には年間の収益や所得、各種控除などを、第二表には詳しい所得の内訳や控除項目を記入します。

2. 税務署への書類の提出

申告書は、2月16日から3月15日までの間に提出する必要があります。
提出方法は、「e-Taxを利用したオンライン申告」と「税務署への直接または郵送による提出」の2つがあります。

e-Taxでの申告を選択する場合、国税庁のウェブサイトを利用して申告書を作成します。
ただし、利用者識別番号やマイナンバーカード、カードリーダーが必要となります。

郵送で提出する際は、「信書」として郵送する必要があります。
この場合、通信日付印が提出日と見なされるので、期限内に正しく送付することが大切です。

3. 納付

譲渡所得税の所得税分は、申告期間中に納付する必要があります。
さらに、5月ごろに住民税の納付書が届き、翌年の6月までに納付する必要があります。

□確定申告に関する注意点

確定申告は複雑な手続きが多く、ミスをしてしまう可能性もあります。
そのため、以下の点に注意して申告を行うようにしましょう。

1: 申告期限を守る

申告期限は、毎年3月15日です。
期限までに申告書を提出しないと、延滞税が課せられることがあります。

2: 必要書類を揃える

確定申告に必要な書類は、すべて揃えてから提出しましょう。
書類が不足していると、申告が受け付けられない場合があります。

3: 計算ミスを防ぐ

譲渡所得の計算は複雑なため、計算ミスを防ぐために、税理士などに相談することも検討しましょう。

4: 税務署への問い合わせ

確定申告に関する疑問点は、税務署に問い合わせましょう。
税務署では、確定申告に関する様々な情報を提供しています。

□まとめ

空き家を売却した際には、譲渡所得税が課せられるため、確定申告が必要となります。
確定申告は複雑な手続きですが、事前に必要な書類を揃え、手続きを理解することで、スムーズに申告を進められます。

確定申告に関する疑問点や不安な点がある場合は、税務署や税理士に相談することをおすすめします。

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